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ケトジェニックダイエットをしても脂肪が燃えやすい体にはならないよ!との実験結果が

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ケトジェニック VS. 高炭水化物 痩せるのはどっち? 

当ブログでは、よく糖質制限ダイエットに不利なデータを紹介しております。確かにそれなりのダイエット効果はあるものの、根本的な理屈(インスリンのせいで人間は太るのだ!ってやつ)がおかしいので、結局は疑似科学としか言えないんじゃなかろうか、と。

 

 

といったところで、今回も糖質制限ダイエットに不利なデータ(1)のご紹介です。これはコロンビア大学の実験で、結論から言っちゃうと「ケトジェニックダイエットをしても脂肪は燃えやすくならないよ!」というもの。

 

 

ご存じのとおり、ケトジェニックダイエットは極端な糖質制限のこと。徹底的に糖質を減らすことでケトン体が作られ、体脂肪がガンガン燃える体になるのだ!って理屈のダイエット法であります。

 

 

さて、実験に参加したのは17名の肥満男性。全員に実験室に泊まりこんでもらい、まずは4週間の平均的な食事をしてもらったんですね。具体的には、

 

  • 糖質 50%
  • タンパク質 15%
  • 脂肪 35%
  • 総カロリーは維持カロリーのマイナス300Kcal

 

みたいな感じ。参加者は2日1回のペースで代謝測定室に入ってもらい、どれだけ脂肪が燃えてるかを計測したらしい。

 

 

で、その後、再び全員に実験室に泊まりこみでケトジェニックダイエットを実践してもらったんですね。具体的には、

 

  • 糖質 5%
  • タンパク質 15%
  • 脂肪 80%
  • 総カロリーは維持カロリーのマイナス300Kcal

 

って感じ。総カロリーは同じにそろえた状態で、高炭水化物とケトジェニックのどっちが痩せやすいかを調べたわけですね。

 



 

質が高い実験でケトジェニックダイエットの効果が否定された

この実験が素晴らしいのは、他の研究にくらべて管理が徹底してるとこ。

 

  • 全員を8週間も実験室に泊まらせて、徹底的に食事量をコントロール
  • ちゃんと代謝室を使って消費カロリーをチェック

 

といったレベルまでやってくれた実験って本当に少ないんですよ。これまでの糖質制限ダイエットの実験って、たんに参加者に「昨日はどれだけ食べました?」とか尋ねただけのケースも多くて、かなり信頼性に欠けてたんですな。

 

 

で、結果のグラフは以下のようになりました。まずは代謝の変化から。

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ご覧のとおり、ケトジェニックダイエットに切り替えて数日は代謝が上がったものの(1日100Kcal分ぐらい)、10日めから下がり始めて、28日後には統計的には差がないレベルまで戻っております。

 

 

どうやら極端な食事法に切り替えると、体に負担がかかって代謝がアップするものの、すぐに元の状態に戻っていくみたい。しかも1日100Kcalぐらいの上昇がおよそ7日間続くぐらいなんで、そのメリットは少なそうであります。

 

 

続いて、実際に体脂肪がどれだけ減ったかを見てみましょう。

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体重(グラフの黒丸)はケトジェニックダイエットの期間に大幅に減ってますが、これは体内の水分量が減ったから。体脂肪(四角のグラフ)を見てみると、明らかに高炭水化物食のほうが速く脂肪が減ってるんですよね。

 

 

具体的には、高炭水化物食を15日間続けた時点と、ケトジェニックダイエットを28日間続けた時点の体脂肪の減り方が同じぐらい。もちろん、ケトジェニックダイエットの期間中は、すべての参加者のインスリン量は激減してたそうな。

 

 

研究者いわく、

 

今回の実験データは、低炭水化物によるケトジェニックダイエットで代謝が上がり、体脂肪が減りやすくなるという「炭水化物-インスリンモデル」を否定している。

 

とのこと。もともとインスリンと肥満は関係ない!ってデータも多いですし、個人的にもこの結論には非常に納得であります。

 

 

そんなわけで、ケトジェニックダイエットの効果は、またも質の高い実験で否定されちゃった形であります。そもそも糖質のカットしすぎは体に悪いので、実践の際はお気をつけください。

 


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