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27歳の女性が死の直前に遺した「人生のアドバイス」が科学的にもお説ごもっともだった話


 
27歳で命を落とした女性の話が流れてきまして。


簡単に言えば、末期癌と戦っていたオーストラリアのホリーさんが2018年1月3日に死亡。その際に彼女が最期に残した「人生のアドバイス」が話題を呼んでいる、といった話です。





ボディイメージと幸福の話とか
その全文はリンク先に詳しいですが、やや構えつつ読んでみたら科学的にも真っ当なアドバイスの山でして「まこと仰せの通りでございます」みたいな気分になりました。


具体的なポイントとしては、

たとえ理想的なサイズでなくても。自分の体を気にかけ、その素晴らしさを受けとめましょう。体を動かし、新鮮な食べ物で栄養を与えてあげましょう。でも、体のことを心配しすぎないように。

このへんなどは、意外と指摘されないポイントではないでしょうか。事実、ここ数年のダイエット研究では「まず自分の体型を受け入れよ!」ってのが大きなテーマでして、己のボディイメージを受けめらんないと、病気になったりメンタルが悪化したりすることがわかってるんですな。


さらに近年では、「自分の体重とルックスに関する感覚が人生の満足度を左右するよ!」って研究もありまして、いまの自分の見た目を受け入れられるかどうかはかなり幸福度に重要みたい。ボディイメージの問題って、普通の美容本とかでも扱われないとこですしね。


メンタルと健康の関係性の話とか
さらに、

健康には体以外の側面もあることを思い出してください。精神、感情、魂の幸せを見つけることにも同じくらい一生懸命になりましょう。

このへんも超大事。たとえば、当ブログで最近載っけた話だと、「食事や運動より人間関係の方が寿命を延ばす」ってメタ分析があったりしまして、近ごろは、精神と感情が健康に与える影響の大きいさがますますクリアになってきた感じ。「定期的に「人生の悩み」に取り組まないと鬱になっちゃうぞ」って報告もありますしね。


SNSはとりあえず止めとけ!みたいな話とか
もうひとつ、メンタルの健康の問題でいうと、

ニュースフィードで目にすると惨めな気持ちになるすべてのアカウントを消してしまいましょう。友人のアカウントでも構いません。自分自身の健康のため、思い切ってください。

このアドバイスも非常にラディカルでよろしいですねー。


なんせ、こないだも「メンタルに悪いSNSランキングのトップ5」が発表されたばっかですし、ほかにもフェイスブックを使う人ほど気分が落ち込みやすかったりと、何かとSNSの評判が悪い昨今でございます。


SNSが何でもかんでも悪いわけじゃないものの、なかなかコントロールが難しいんですよねぇ。とりあえず、私のように不安になりがちな人は、このアドバイスに従ったほうがよろしいかと存じます。


ギブ・アンド・ギブの幸福とか
さらに幸福のアドバイスに関しては、

与えて、与えて、与えるのです。自分のために何かをするより、他人のために何かをした方が幸せを感じるというのは本当です。私も、もっと他者のために行動すべきだったと思っています。

これに尽きるでしょうな。このへんについてはアダム・グラント先生の「 GIVE & TAKE 」を読んでいただくのがベストですが、とにかく「他人に与える人ほど成功するし幸福になるよ!」ってのはほぼ立証されてたりします。ついでに、他人に親切にすると長生きもできますしね。


お金の正しい使い方の話とか
また、お金の使い方についてもバッチリ的を射てまして、

何かを買うならば、新しいドレスや化粧品、次の結婚式で身に着けるジュエリーの代わりに、友人のために何か心のこもったものを買いましょう。(中略)友人を食事に誘ってみましょう。可能であれば、料理をつくってあげましょう。コーヒーをおごるのもおすすめです。

体験にお金を使いましょう。少なくとも、くだらないモノにお金をつぎ込んでしまって、体験の機会を失うのはやめましょう。 

 あたりは、まさにここ数年の心理学で何度も証明されてきた事実。このへんにつきましては、


 などをご参照いただければと思いますけども、

  • 物にお金を払ってもすぐに不幸になる
  • 金を使うなら「体験」に!

といった傾向は一貫して出てたりします。私も基本的には「経験的アイテム」にしか金を出さないようにしてますが、このアドバイスも基本中の基本と申せましょう。


まとめ 
ってことで、この「人生のアドバイス」は、まことにお説ごもっともかと存じます。


こういう話題になると、つい「死を目の前にした人間は人生の真実にうんぬん……」みたいな意見に傾きがちなんですけど、「脅威管理理論」の研究などをみると、「死を意識した人は良い人間にも悪い人間にもなりえる」って結論なんで、このホリーさんも根が善人だったんだろうなぁ、と。
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