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人生の幸福は『遊び心』の量で決まる

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人生の幸福は『遊び心』で決まる!」って論文(1)がおもしろかったんでメモ。


これはチューリッヒ大学の研究で、18〜92才までのドイツ人4,100名を対象にしたもの。みんなにオンラインのアンケートをお願いして、「遊び心(プレイフルネス)」と幸福の関係を調べたんですね。


ここでいう「遊び心」の定義というのは、

 

どんな状況でも、自分や周囲に対して楽しさやユーモア、面白さをもって解釈できる能力。


みたいな感じ。「ライフ・イズ・ビューティフル」の主人ですかね。


で、調査の結果はといいますと、

 

遊び心には、すべての年齢でポジティブな体験の量を増やす効果がみられた。また、遊び心のレベルは、人生のあらゆる時期において、幸福感の増加と相関があった。


って感じ。ざっくり言えば、遊び心があればあるほど人生は幸福なんだ、と。当然といえば当然ですが、わかっていても難しいことですなぁ。


ただ、この研究では「とにかく遊び心を表に出すのがポイントだ!」って結論になっていて、そのへんはありがたいところ。「ユーモアが大事」と言われると、生まれつきのセンスが必要なように思っちゃいますが、それよりも遊び心を表現するほうが幸福感にとっては重要なんだって話です。


仕事の不安やお金の心配などで、どうしても遊び心が出てこないのは誰にでもある話。そんなときに強引に「楽しまなくては!」とか思ってもしょうがないんで、せめて自分が安心感を持てるような状況では、めいいっぱい遊び心を表に出していけばいいわけですな。このへんはマインドフルネスともつながる話でしょうな。

 

すべての年齢や性別において、「遊び心」は喜びに満ちた人生や幸福感を計るもっとも良い指標になっていた。(中略)それぞれの年齢にあった「遊び」(スポーツでもアートでもなんでもいい)は、人生のストレスに立ち向かい、ポジティブな感情を引き出す最良のリソースになり得る。


とのことなんで、とりあえずは「自分が安心して遊べる趣味を見つける」のが第一段階として、最終的には「人生を遊び場にしていく」のが目標になりそう。


まぁ現実的にはなかなか難しいかとは思いますが、手ごろな資料としては「スーパーベターになろう! 」などはまさに「人生をゲーム化すべし!」みたいな内容になっていて、いろいろ参考になりそう。あとは超古典で「ホモ・ルーデンス」なんかを再読してみるのもアリかと思います。

 


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。