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脳トレでネガティブな感情をグンと減らせるかもしんないぞー

Brain

 

脳トレで不安や悲しみが減らせるぞ!」って論文(1)が、すぐに使えそうでいい感じでした。

 

 

これはネゲヴ・ベン=グリオン大学の実験で、26名の参加者に脳トレをやってもらったあと、fMRIで脳の状態をスキャンしたんだそうな。

 

 

実験で使われたのは「エリクセンのフランカー課題」って脳トレで、モニタに現れる矢印の向きを素早く答えるというもの。具体的には以下のサイトで試せますんで、興味のある方はどうぞ。

 



 

さて、実験の結果は明快で、難しい脳トレをした参加者ほど怖い写真を見ても動揺しなくなり、ネガティブな感情に左右される割合が減ったんだそうな。なんでも脳トレのおかげで扁桃体の活動が静まったのが原因らしい。

 

 

扁桃体はヒトの感情をつかさどる脳のエリアでして、こいつが暴走すると理性が効かなくなっちゃう。ところが脳トレを行うと、自制心に関係する前頭皮質の機能が強化されて、結果としてネガティブな感情に流されにくくなるみたい。お釈迦さんの例えで言えば、象使いが強くなったおかげで象を飼いならしやすくなったわけですね、

 

 

ちなみに、この脳トレで鍛えられた能力は、現在の心理学で重要視されている「意志力」や「グリット」の増強にもつながる話であります。特に前頭皮質は瞑想や運動でも鍛えれることがわかってまして、地味な脳トレが嫌な方は1日10分のHIITなどから始めてみるのもいいのではないかと。

 

 

いずれにせよ、近年は「脳トレで頭は良くならならない!」って説が有力ですが、感情のコントロールには効くのかもしれませんねー。

 


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。